Educational History’s Laboratory

Graduate School of Education

Kyoto University


京都大学大学院

教育学研究科 教育学講座 教育史研究室

 


1. 研究領域


植民地教育史/台湾近現代史。
 日本の旧植民地における教育政策が研究テーマ。


 著書『植民地帝国日本の文化統合』(1996年、岩波書店)においては台湾、朝鮮、「満洲国」、華北占領地における教育政策の展開を植民地と本国の連関、植民地相互の連関に留意しながら構造的かつ動態的に把握することを目指した。 1996年の在外研究でのイギリス滞在を契機としてその後は理論的にはB.アンダーソンの仕事に学びながらイギリス帝国主義と日本帝国主義の関係史に着目、具体的には、日本植民地下の台湾や朝鮮で活動したイギリス人宣教師がどのような背景のもとに派遣されて、どのような教育事業を展開したのか、また、植民地の民衆や台湾・朝鮮総督府と宣教師たちがどのような関係を結んだのか、日本政府とイギリス政府の外交関係が宣教師たちの活動にどのような影響を及ぼしたのかというテーマを探究している。
 以上のような研究成果を土台としながら、歴史教科書における東アジア関係の記述のあり方についての提言も行っている。

2.主要業績(1996年以降)

【著書・共著など】
(1)  駒込武『植民地帝国日本の文化統合』(岩波書店、1996年3月)

(2)  駒込武「『文明』の秩序とミッション―イングランド長老教会と19世紀のブリテン・中国・日本―」(『年報近代日本研究19 地域史の可能性―地域・世界・日本―』山川出版、1997年11月)pp.1-43

(3)  J. A. Mangan and Takeshi Komagome, Militarism, "Sacrifice and Emperor Worship: The Expendable Male Body in Fascist Japanese Martial Culture," J. A. Mangan ed., Superman Supreme; Fascist Body as Political Icon, Frank Cass. & Co. Ltd., pp.181-204, 2000.

(4)  駒込武「教育における『内』と『外』」(佐藤秀夫編著『新訂 教育の歴史』放送大学教育振興会、2000年3月)pp158-181.

(5)  駒込武「台湾植民地支配と台湾人『慰安婦』」(Vaww-net Japan編『「慰安婦」・戦時性暴力の実態Ⅰ―日本・台湾・朝鮮編』緑風出版、2000年11月)pp118-155.

(6)  久保義三・米田俊彦・駒込武・児美川孝一郎編『現代教育史事典』東京書籍、2001年12月.

(7)  駒込武「教科書の中の沖縄」(原田敬一・水野直樹編『歴史教科書の可能性』青木書店、2002年2月)pp.199-220.

(8)  駒込武「植民地支配と教育」(辻本雅史・沖田行司編『新体系日本史16 教育社会史』山川出版、2002年5月)pp.393-438.

(9) 駒込武「日本統治下台湾におけるミッション・スクール排撃運動」(『岩波講座 近代日本の文化史7 総力戦下の知と制度』岩波書店、2002年9月)pp.211-253.

(10) 駒込武「植民地支配における神社参拝」(水野直樹編『生活の中の植民地主義』人文書院、2004年1月)pp.105~129.

(11)駒込武「「帝国のはざま」から考える」(『年報日本現代史』第10号、2005年5月)p.1~21.

(12) Takeshi Komagome, "Colonial Modernity for an Elite Taiwanese, Lim Bo-seng: The Labyrinth of Cosmopolitanism" in Liao Ping-hui and David Der-wei Wang eds, Taiwan Under Japanese Colonial Rule, 1895-1945,(Columbia University Press, 2006)pp.141-159.

(13) 駒込武「朝鮮における神社参拝問題と日米関係」(『岩波講座アジア太平洋戦争4 帝国の戦争経験』岩波書店、2006年2月)pp.59~88.

(14) 駒込武『日本植民地統治下台湾におけるミッションスクールの研究―日本人・台湾人・英国人の関係史の視点から―』(平成15年度~平成17年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2)研究成果報告書、2006年5月)

(15) 駒込武「植民地における公教育と宗教」教育史学会編『教育史研究の最前線』(日本図書センター、2007年3月)pp.7-12.

(16) 駒込武「「御真影奉戴」をめぐるキリスト教系学校の動向―天皇神格化とキリスト教主義のはざま―」富坂キリスト教センター編『十五年戦争期の天皇制とキリスト教』(新教出版社、2007年4月)pp.569-612.

(17) 駒込武「帝国と「文明の理想」」駒込武・橋本伸也編『帝国と学校』(昭和堂、2007年4月)pp.1-32.

(18) 駒込武「国際政治の中の植民地支配」川島真・服部龍二編『東アジア国際政治史』(名古屋大学出版会、2007年6月)pp.179-210.

(19) 駒込武「在台軍部と「反英運動」―ジュノー号事件を中心に―」松浦正孝編『昭和・アジア主義の実像―帝国日本と台湾・「南洋」・「南支那」』(ミネルヴァ書房、2007年12月)pp.259-285.

(20) 駒込武「台湾における未完の脱植民地化」金富子・中野敏男編『歴史と責任 「慰安婦」問題と一九九〇年代』(青弓社、2008年6月)pp.152-162.

(21)駒込武・河村肇・奈須恵子編『戦時下学問の統制と動員』(東大出版会、2010年)


【学術論文】
(1)  Komagome Takeshi and J.A.Mangan, "Japanese Colonial Education in Taiwan: Precepts and Practices for Control", History of Education, Taylor & Francis Ltd, 1997, pp307-322.

(2)  駒込武「「帝国史」研究の射程」『日本史研究』第452号,2000年4月,pp224-231.

(3)  駒込武「台南長老教中学神社参拝問題―踏絵的な権力の様式―」『思想』第915号,2000年9月、pp34-64.

(4)  Takeshi Komagome, “Japanese Colonial Rule and Modernity; Successive Layers of Violence,” in Traces, Vol.2, Hong Kong University Press, 2001, pp.207-258.

(5)  駒込武「日本の植民地支配と近代―折り重なる暴力―」『Traces』第2号,2001年8月、pp.159-197.

(6)  駒込武「台湾における「植民地的近代」を考える」『アジア遊学』第48号、2003年2月、pp.4-13。

(7)  駒込武「植民地支配と近代教育―ある台湾人知識人の足跡―」教育思想史学会『近代教育フォーラム』第12号、2003年9月、pp.83-96.

(8)  駒込武「第二次台湾教育令下における私立学校―「私立中学校高等女学校設立認可標準」制定経緯―」『朝鮮・台湾における植民地支配の制度・機構・政策に関する総合的研究 平成13年度~15年度科学研究費補助金(基盤研究 (B)(1))研究成果報告書 研究代表者 水野直樹』2004年5月、pp.113-145.

(9)  駒込武「1930年代台湾・朝鮮・内地における神社参拝問題―キリスト教系学校の変質・解体をめぐる連鎖構造―」『立教学院史研究』第3号、2005年4月、pp.4-39.

(10) 駒込武「台湾史研究の動向と課題」『日本台湾学会報』第11号、2009年5月、pp.75-89.


【その他】
(1)  駒込武「台湾」『史学雑誌 2002年の歴史学界―回顧と展望―』第112編第5号、2003年5月、pp.254-258.

(2)  駒込武「台湾史をめぐる旅(一) 〈迷宮〉の中へ」『季刊前夜』創刊号、2004年10月

(3)  駒込武「台湾史をめぐる旅(二) 台湾基督長老教会の人びと」『季刊前夜』第2号、2005年1月。

(4)  駒込武「台湾史をめぐる旅(三) 台湾原住民における近代の傷痕」『季刊前夜』第3号、2005年4月。

(5)  駒込武「台湾史をめぐる旅(四) 霧社事件の記憶」『季刊前夜』第4号、2005年7月。

(6)  駒込武「台湾史をめぐる旅(五) 台湾と沖縄のあいだ」『季刊前夜』第5号、2005年10月。

(7)  駒込武「台湾史をめぐる旅(六) 布施辰治と簡吉」『季刊前夜』第7号、2006年4月。

(8)  駒込武「台湾史をめぐる旅(七) 芝山巌にて」『季刊前夜』第11号、2007年4月。


3.所属学会


教育史学会(紀要編集委員 1997-1999、 2001-、 理事2001-)、
日本教育史研究会(世話人 2000-)、
日本教育学会、
日本台湾学会(理事 1998-)、
朝鮮史研究会

駒込武(教授)